かい歯科 院内新聞5月号

【幸せの味】
私には、老人ホームに暮らしている母がいます。
週に1回土曜日に面会に行くことにしています。仕事が終わって夕食を作るまでの、ほんの1時間～2時間が自分が自由に使える時間。母に食べたい物のリクエストを聞いたり、自分でこれがいいなあと思ったものを、用意して持っていってあげています。その中で、最近「おいしかったよ。」というお褒めの言葉と「またもってきてね。」とアンコールをいただいたのが、JAで売ってある〔みかんちゃん〕。これは多分若い頃、教員をしていた母が、給食でよく飲んでいたからかなあ。みかんちゃんもおいしいとは思うけど、子供たちと一緒に過ごした充実した毎日の思い出がよみがえるのかなと感じました。

あと〔100％のりんごジュース！〕これはよく朝食にジューサーで本物のりんごから作ってくれていたな。りんごは常温で置いているものを使うからすっごく甘く感じていたのを今でもはっきり覚えています。これは、子育てと家事の間の事を思い出すのかな。と思いました。母は、教師という仕事の上に三人の子供の母でした。賢い家電も無い時代、仕事と家庭の両立は今よりとっても大変だったと思います。頑張って育ててくれてありがとうね。
おいしいと感じるものは、いつもぜいたくで高価なものとは限りません。その中に幸せな記憶があるからかなあと思います。
さて、私の幸せの味は何になるのでしょう。今後の人生の楽しみの１つです。